引越し元のWindowsからWindows 10やWindows 11のパソコンに引越しするとき、引越しの方法によっては、引越しできないデータが出てきます。
今回はパソコン引越しソフトや個別にデータを移行する方法で、引越しできないものをご紹介します。
パソコン引越しソフトでもすべてのデータは移行できない
引越し元のWindowsのパソコンから、Windows 10やWindows 11にデータを移行できるパソコン引越しソフトがあります。
パソコン引越しソフトは便利ですが、Windowsに入っているデータをすべて移行できるわけではありません。
パソコン引越しソフトで有名な「ファイナルパソコン引越し」の公式サイトには「移行できないデータやアプリケーションソフト」として下記のようにあります。
A)ライティング関連ソフト
B)ウィルス駆除系セキュリティソフト
C)DRM(著作権保護)コンテンツを扱うアプリケーション
D)FEP (IME)ソフト
E)Windows サービスを利用するソフト
F)パソコン購入時に付属しているアプリケーション引用元:AOSデータ | ファイナルパソコン引越し Win10特別版
ファイナルパソコン引越しの詳細はこちらをご覧ください。
引越し元のWindowsから、Windows 10やWindows 11へのデータ移行は、パソコン引越しソフトを使わなくてもデータを個別にコピーする方法もあります。
個別にデータを移行する方法もパソコン引越しソフトと同じように、移行できないデータがあります。
次からは、パソコン引越しソフトや個別にデータを移行する方法で、引越しできないデータをお伝えします。
パソコン購入時に入っていたアプリケーションソフト
基本的にパソコン購入時に入っていたアプリケーションソフトは引越しできません。
Windowsに付属したアプリケーションソフト
インターネット閲覧ソフト(ブラウザ)の「Microsoft Edge」や「Internet Explorer」、音楽や動画を再生する「Windows Media Player」、ペイント、メモ帳など、Windowsに付属したアプリケーションは引越しできませんが、これらのアプリケーションソフトは新しいパソコンにもインストールされていたり、無料でダウンロードできます。
Microsoft Office(Word、Excelなど)
パソコン購入時にMicrosoft Officeがインストールされているパソコンが多くありますが、これはオプション的な扱いなので、Windowsに付属したアプリケーションではありません。
パソコン購入時にインストールされていることを「プリインストール」(またはプレインストール)と言います。
プリインストールのアプリケーションソフトは、基本的にインストールされているパソコンのみで利用可能となっていますので、引越し先の新しいパソコンでは利用できません(Microsoft Officeが入っているCDが利用できません)
Microsoft 365 Personal(1年契約で利用できる権利を購入)を契約している場合は、新しいパソコンでインストールできます。
Microsoft 365 PersonalのページについてはURLをご覧ください。
https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365
その他のアプリケーションソフト
NEC、富士通、東芝など日本のメーカーには、年賀状ソフト(筆ぐるめ、筆まめ、筆王など)、セキュリティソフト(マカフィー、ノートンなど)、地図、画像編集など、最初から多くのアプリケーションがインストール(プリインストール)されています。
これらのアプリケーションソフトも新しいパソコンに引越しができません。
パソコンメーカーオリジナルのアプリケーション
パソコンにプリインストールされているアプリケーションソフトの中には、パソコンメーカーオリジナルのアプリケーションソフトもあります。
これらのアプリケーションソフトも新しいパソコンに引越しができません。
購入したアプリケーションソフト
パソコンの購入時にインストールされていた訳ではなく、後で必要になって自分で購入したアプリケーションソフトは引越しができません。
ただ、「引越しができない」だけであって、引越し前のパソコンの中からアンインストール(削除)し、新しいパソコンにインストールすることはできます。
その際には、新しいパソコンのWindowsのバージョン(XP、Vista、7、8.1、10、11など)に対応しているかどうか確認してください。
アプリケーションソフトによっては、引越し前のパソコンからアンインストールしなくても、新しいパソコンにインストールするだけで、2台とも使うことができる場合がありますが、基本的には1台に1つのライセンス(使用許可)になります。
ダウンロードしたアプリケーションソフト
Windowsストアやインターネットからダウンロードしたアプリケーションソフトは引越しができません。
「購入したアプリケーションソフト」と同じように、そのままの引越ができないだけで、新しいパソコンには、同じようにダウンロード&インストールできます。
スカイプなどのIDとパスワードで管理されているソフトでも、新しいパソコンでインストールし、今までのIDとパスワードで認証すれば、引越し前のパソコンと同じように使うことができます。
セキュリティ対策のアプリケーションソフト
トレンドマイクロ社のウイルスバスター、シマンテック社のノートンなどのコンピューターウイルスからパソコンを守ってくれるウイルス対策ソフトは引越しができません。
「自分で購入したアプリケーションソフト」と同じ仕組みで、「引越しができない」だけであって、引越し前のパソコンの中からアンインストール(削除)し、新しいパソコンにインストールすることはできます。
ウイルスバスターやノートンなど有名なセキュリ対策ティソフトは、新しいバージョンのWindowsには対応していますが、古いバージョンのWindowsには対応していないことがあります。
通常は、古いパソコンから新しいパソコンに引越しをすることになりますので、新しいパソコンで最新バージョンをダウンロード&インストールすれば問題ありません。
以前は1台のパソコンに1つのライセンス(使用許可)でしたが、最近では1つのライセンスで3台のパソコンにインストールできることが多くなっていますので、引越し前のパソコンと新しいパソコンの両方にインストールしておくことができます(1つのライセンスで1台のパソコンにのみインストールできる契約もありますので、ご確認ください)
周辺機器のドライバソフト
プリンタ、スキャナなどの周辺機器のドライバソフト(周辺機器を使えるようにするためのソフト)は、引越しができません。
この周辺機器のドライバソフトも「引越しができないだけ」であって、新しいパソコンに付属のCDやインターネットからダウンロードして、インストールすることができます。
ドライバソフトは複数台のパソコンにインストールされていても問題ありませんので、引越し前のパソコンから削除する必要はなく、お持ちのパソコン全てにインストールできます。
Windowsのバージョン(XP、Vista、7、8.1、10など)によって、ドライバソフトが異なりますので、付属のCDに入っているドライバソフトが、新しいパソコンのWindowsに対応していない場合は、周辺機器の会社のホームページからダウンロードできます。
パソコンに接続するだけで、自動的にドライバソフトがインストールされる場合もあります。
無線LANの設定
無線LANの設定の引越しはできませんが、通常はモデム側に設定がされています。
新しいパソコンでインターネットをする場合は、モデムのSSIDを探して、パスワードを入力するだけでOKです。
今回は、「引越しできないもの(パソコン引越しの基礎知識)」をお伝えしました。