パソコンの引越しで利用すると便利なのが、Windows転送ツールです。
今回は、Windows転送ツールを使ったパソコン引越し方法をご紹介します。
Windows転送ツールとは?
Windowsのパソコン同士で、パソコン初心者の方にオススメなのが、Windows転送ツールでの引越しです。
引越し前のパソコンでWindows転送ツールを利用し、パソコンのハードディスクやSSDに入っているデータをUSBメモリ、外付けハードディスク、CD-R、DVD-R、BD-Rなどにコピーします。
それを新しいパソコンに移動させるだけです。
バックアップのデータ容量によっては数時間かかることもありますので、時間があるときにWindows転送ツールでの作業をおこなってください。
Windows転送ツールの操作を正しく行えば、問題なくデータの引越しができますが、万が一のことを考えて、新しいパソコンでデータを確認できるまで、引越し前のパソコンのデータは削除しないでください。
心配な場合は、個別にバックアップをしてください。
Windows転送ツールが利用できないことがある
Windowsのバージョンによっては、Windows転送ツールが利用できない(または一部のみ利用できる)場合があります。
- Windows XP、VistaからWindows 8.1への引越しでは、Windows転送ツールが利用できない。
- Windows 7からWindows 8.1への引越しでは、Windows転送ツールでデータの引越しはできるが、設定は引越しできない。
- Windows 10とWindows 11への引越しでは、Windows転送ツールが利用できない。
Windows転送ツールで引越できるWindowsのバージョン
引越し前のパソコンで新しいパソコン用の「Windows転送ツール」をインターネットからダウンロード後にデータのバックアップをし、新しいパソコンに読み込ませます。
例えば・・・
- Windows Vistaに引越すときには、引越し前のパソコン(Windows XP)にWindows Vista用のWindows転送ツールをダウンロード&インストールする必要がある。
- Windows 7に引越すときには、引越し前のパソコン(Windows XPやWindows Vista)にWindows 7用のWindows転送ツールをダウンロード&インストールする必要がある。
- Windows 8.1に引越すときには、Windows 7にインストールされているWindows転送ツールを利用する。
それぞれのWindowsに応じた「Windows転送ツール」を使う必要があります。
Windows転送ツールで引越しするメリットとデメリット
Windows転送ツールでパソコンの引越しをするメリットとデメリットをお伝えします。
メリット
Windows転送ツールを使うのメリットです。
- 一括で全てのデータや設定が引越しできる
デメリット
Windows転送ツールを使うのデメリットです。
- インターネットから、Windows転送ツールをダウンロードする必要がある。
- Windowsのバージョンによって、Windows転送ツールが利用できないことがある。
- 全てのデータや設定がバックアップされているかどうかがわかりづらい。
- 個別のデータや設定を指定して取り出すことができない。
- 引越し前のパソコンで特殊な設定をしているとWindows転送ツールが利用できないことがある。
デメリットの項目が多いですが、全てのデータを一括で引越しができるのは、初心者の方には大きなメリットです。
Windows データ転送ケーブル
Windowsのパソコン同士を直接接続して、ケーブルでデータを転送します。
このWindows 転送ケーブルは、特定のWindowsの引越しのときしか使うことができず、その他の用途はありません。
Windows データ転送ケーブルを購入するよりは、外付けのハードディスクやUSBメモリを購入し、パソコンの引越しが終わってからも、データのバックアップ用として使った方が絶対にお得です。
そのため、Windows転送ツールでのケーブルを使ったデータの引越しはあまりオススメしません。
Windows転送ツールで引越しできるデータと引越しできないデータ
Windows転送ツールではパソコンのすべてのデータが引越しできるわけではありません。
ここでは、Windows転送ツールで引越しできるデータと引越しできないデータをご紹介します。
Windows転送ツールで引越しできるデータ
基本的にはWindowsで使用するデータのほとんどが、一括でバックアップできます。
自分で作成したデータ
Word(ワード)やExcel(エクセル)などのアプリケーションで作成したデータ、デジカメから取り込んだ写真データ、デジタルビデオカメラから取り込んだ動画、インターネットで購入した音楽など、パソコン購入後に自分で用意したデータのバックアップができます。
メール関連のデータ
アドレス帳、送受信したメール、メールアカウント(メールを送受信するのに必要な設定)がバックアップできます。
インターネット関連のデータ
お気に入り、クッキー(IDやパスワード、閲覧記録)
ユーザー名
ユーザーごとの設定やデータ
アプリケーションの設定
Windowsのバージョンによっては、移行できないものもあります。
Windows設定の全般
自動的に設定されたり、自分で設定したことが転送されます。
Windows転送ツールで引越しできないデータ
- パソコン購入時に入っていたアプリケーションソフト
- 自分で購入したアプリケーションソフト
- 自分でダウンロードしたアプリケーションソフト
- セキュリティ対策のアプリケーションソフト
- 周辺機器のドライバソフト
これらは「Windows転送ツールでの引越し」だけではなく、「個別に引越しする方法」でも引越しができません。
Windows転送ツールを使ってデータを引越しする流れ
一般的なパソコン引越し方法は、外付けハードディスクやUSBメモリを使う方法です。
引越し前のパソコンで、Windows転送ツールを実行し、そのバックアップデータを外付けハードディスクやUSBメモリに保存して、新しいパソコンへ移行します。
パソコンによってはUSBメモリの容量では不十分なため、外付けハードディスクの使用をオススメします。
ネットワークを構成してデータを引越しする方法もありますが、ネットワークの知識が必要になりますので、ここでは省略させていただきます。
「初心者のためのパソコン引越し講座」では、各ページでWindowsのバージョンごとに詳しい操作方法をお伝えしていますので、ここでは大まかな流れとなっています。
「自分で作成したデータ」、「メール関連のデータ」、「インターネット関連のデータ」を外付けハードディスク、USBメモリ、CD-R、DVD-R、BD-Rにバックアップします。
「Windows転送ツールで引越し」は個別にデータのバックアップをとる必要はありませんが、新しいパソコンにトラブルが起きたときのために、バックアップをとることをオススメします。
Windows 7とWindows 8.1にはWindows転送ツールが最初からインストールされていますが、Windows XP、Windows VistaにはWindows転送ツールがインストールされていませんので、インターネット上からダウンロードします。
マイクロソフトのホームページからダウンロードできます。
デスクトップにバックアップしたデータを保存します。
バックアップデータは1つのデータに全てが含まれます。
CD・DVD・BD、USBフラッシュドライブ(USBメモリ)、外付けハードディスク、ネットワークの場所から、保存場所を選択します。
Windows転送ツールがコピーしてくれますので、特別な操作は必要ありません。
CD・DVD・BD、USBフラッシュドライブ(USBメモリ)、外付けハードディスク、ネットワークの場所から、新しいパソコンにデータをコピーします。