今回はパソコンの引越をしたい方に「USBメモリの容量の目安は?パソコン引越しのバックアップにはどれくらいが必要?」をお伝えします。
パソコンの引越しに便利なUSBメモリ
引越し前のパソコンから新しいパソコンにデータを引越しするときに便利なものがあります。
それがUSBメモリです。
USBメモリとは、消しゴムぐらいのサイズの大きさで、いろいろなデータが保存できるものです。
多くのパソコンにUSB端子がありますので、基本的にはどのパソコンでも使うことができます。
USB端子のない薄型のノートパソコン、タブレット、スマホでも使えるようになっているものもあります。
本来「USBフラッシュドライブ」という名前ですが、日本ではUSBメモリと呼ばれるのが一般的です。
パソコンの引越しに便利なUSBメモリの容量の目安はどれくらい?
このページではUSBメモリについて詳しくご紹介しますが、まずは「パソコンの引越しに便利なUSBメモリの容量の目安はどらくらいか?」をお伝えしたいと思います。
パソコンの引越しに必要なUSBメモリの容量は、引越し前のパソコンに入っているデータの容量によって異なります。
そのため、「パソコンの引越しにはこの容量が必要です」とは言い切れませんが、実際に発売されているUSBメモリの容量と販売価格を考えると、購入するUSBメモリの容量は限られてきます。
現在、一般的なUSBメモリのデータ容量は主に3つあります。
- 32GB
- 64GB
- 128GB
「GB」は「ギガバイト」と呼びます。
昔のことを言いた出すときりがありませんが、私が最初に購入したUSBメモリは4MB(メガバイト、4GBの1,000分の1)で、1GBのUSBメモリが発売されたときには「こんな大容量のUSBメモリなんてすごすぎる!技術の進歩ってすごい!」と思ったぐらいでした。
32GB、64GB、128GBという数字を見ても、「実際にどれくらいの容量なのか?」「写真、動画、音楽、WordやExcelのデータはどれくらい入るのか?」が気になりますよね。
写真や動画の画質、音楽の音質、WordやExcelの文章量によって異なりますが、だいたいでお伝えするとこんな感じになります。
※写真は1枚3MB、動画はフルHD、音楽(MP3)は5MB、WordやExcelは1ページ1MB(実際はもっと少ないですが)の容量で計算しています。
容量 | 写真 | 動画 | 音楽 | Word・Excel |
---|---|---|---|---|
32GB | 1万700枚 | 5時間 | 6,400曲 | 32,000ページ |
64GB | 2万1,400枚 | 10時間 | 12,800曲 | 64,000ページ |
128GB | 4万2,800枚 | 20時間 | 25,600曲 | 12,800ページ |
写真、動画、音楽、WordやExcelの書類以外に、メール(アカウント、アドレス帳、送受信したメール)、ブラウザのお気に入り、年賀状作成ソフトの住所録などあると思いますが、これらのデータは1GB前後の容量で十分です。
パソコン初心者の方にとっては動画が一番容量が大きいため、「どれくらいの容量のUSBメモリを購入するか?」の判断は、「動画全体の容量次第」ということになります。
32GBを2つ購入して、1つは「写真と音楽」、もう1つは「動画」というように使い分けるのもいいかもしれません。
USBメモリで容量が少ないと感じる方は、外付けハードディスクを検討してください。
外付けハードディスクについては、「外付けハードディスク(パソコンの引越しに必要なもの)」をご覧ください。
USBメモリの価格
USBメモリの価格は、メーカー、転送速度、セキュリティ、タイプによって異なります。
あまりにも価格が安いUSBメモリはおすすめできませんが、今では良質なUSBメモリが安く買える時代です。
特にAmazonでは価格が安く、下記のような価格になっています。
- 32GB:約1,000円
- 64GB:約1,500円
- 128GB:約2,500円
USBメモリは、パソコン引越し以外にも利用できますので、1つは持っておくと便利ですよ。
USBメモリのおすすめメーカー
USBメモリを販売してるメーカーはたくさんあります。
Amazonや楽天のランキングでは、確かに人気があったり、よく売れているものが上位にありますが、「価格が安いから」という理由で上位になっているものもあります。
パソコン引越しの際、大切なデータをバックアップするUSBメモリ。
価格が安いという理由だけでUSBメモリを購入すると「大切なデータが消えてしまって、取り返しがつかないことになる」という事態になりかねません。
そのため、ここでは人気があり、なおかつ信用できるUSBメモリを販売しているメーカーをご紹介します。
パソコン初心者の方には安心の日本メーカーがおすすめです。
- BUFFALO(バッファロー):日本
- ELECOM(エレコム):日本
- IODATA(アイ・オー・データ):日本
- 東芝(日本)
Amazonでは海外メーカーのUSBメモリも人気があります。
- Transcend(トランセンド):台湾
- Silicon Power(シリコンパワー):台湾
- SanDisk(サンディスク):アメリカ
ちなみに私はTranscend(トランセンド)のUSBメモリをよく購入します。
Amazonや楽天のUSBメモリのランキングが参考になりますので、購入するときにはチェックしてみてください。
USBメモリの種類
パソコンの引越しに使うデータをバックアップするUSBメモリは、容量とメーカーに気をつければ大丈夫ですが、USBメモリの種類や違いを知るともう少し便利になったり、時間の短縮になったり、データの紛失や流出を防ぐことができます。
ここではUSBメモリの種類についてお伝えします。
USB2.0とUSB3.1 Gen1
USBにはUSB1.0~USB3.2があります。
数字が大きいほうがUSBメモリとしての性能(転送速度や給電)がよくなります。
現在、Amazonや楽天で販売されている主なUSBメモリの規格は下記のとおりです。
- USB2.0:転送速度480Mbps
- USB3.1 Gen1(従来の名前はUSB3.0):転送速度5Gbps
「USB2.0」と「USB3.1 Gen1」は転送速度が10倍も違います。
少し前までは「USB2.0」が主流でしたが、現在は「USB3.1 Gen1」が主流となっています。
「USB3.1 Gen1」は元々「USB3.0」と呼ばれていましたが、「USB3.1」という規格が登場して、名前が変更になりました。
「USB3.1 Gen1」よりも転送速度が速い規格に「USB3.1 Gen2」や「USB3.2」がありますが、まだ一般の人が気軽に使うほどになっていません。
USB 3.1 Gen1はUSB 3.0と同じ転送速度の5Gbpsですが、USB 3.1 Gen2ではさらに約2倍速い最大10Gbpsのデータ転送速度が可能になりました。
パソコンの引越し際、データをバックアップするため、データの持ち運びをするためのUSBメモリは、「USB3.1 Gen1」を購入することがほとんどです。
Amazonや楽天では、多くのUSBメモリがUSB3.1 Gen1ですが、USB2.0の規格も販売されていることがあります。
この2つの違いはコネクターの色で区別することもできます。
USB2.0のコネクターは白または黒
USB3.1 Gen1のコネクターは青色
USBメモリの形状
USBメモリの形状には下記のようにいくつか種類があります。
- スライド式:コネクターの部分をスライドで出す
- キャップ式:コネクターの部分にキャップを被せる
- 回転式式:コネクターの部分が回転する
- ノック式:ボールペンのようにノックしてコネクターを出す
私の個人的なおすすめはスライド式です。
以前はキャップ式をよく使っていましたが、キャップを紛失してしまうことがあったので、スライド式を使うようになりました。
USBメモリのセキュリティ
誰かに勝手に中身を見られなくするため、パスワードを設定できるUSBメモリもあります。
パスワードを設定できない通常のUSBメモリに比べると価格は高いですが、セキュリティが気になる人には便利です。
ただ、パスワードを忘れてしまうとUSBメモリの中身を取り出せなくなり、初期化する必要があります。
重要なデータをパスワード付きのUSBメモリに入れる場合は、他にもバックアップを必ず取るようにしましょう。
パソコンの引越しをするために使うUSBメモリは、特別な機能が付いていないUSBメモリでも十分です。
USBメモリで注意すること
USBメモリは、デジカメやビデオカメラで使うSDカード、スマホやタブレットで使うマイクロSDカードと同じ仕組みで、フラッシュメモリという素材できています。
フラッシュメモリは、軽く、衝撃に強く、省電力なので、簡単には壊れなくなっています。
そのため、パソコンの引越し時のバックアップ、職場や友達とのデータの受け渡しが気軽にできます。
良いことばかりのUSBメモリですが、注意しなければいけないことがあります。
USBメモリは静電気で簡単に壊れる
USBメモリは静電気に弱いため、冬の乾燥した時期には注意が必要です。
パチっという音を伴った静電気じゃなくても、USBメモリを触ったときに静電気が発生していることがあります。
友達にUSBメモリを手渡しで渡して、パチッとなったらUSBが壊れている可能性があるんです。
USBが壊れると中のデータの一部が読み込めなくなったり、最悪の場合はデータがすべて削除されてしまう、まったく読み込みができない状態になってしまいます。
デジカメやビデオカメラに使うSDカード、スマホに使うマイクロSDカードもUSBメモリと同じように静電気にはかなり弱いので、十分に気をつけてください。
USBメモリには寿命がある
USBメモリには書き込み回数に限界があります。
一度、USBメモリに保存したデータを読み込むだけなら、それほど負担がかかりませんが、書き込みを繰り返すと使えなくなります。
さらに限界まで書き込みをしなくても、USBメモリにはいわゆる「寿命」があります。
記録方式によってことなりますが、短いものだと2年ぐらいの寿命、長いものでも10年ぐらいの寿命と言われています。
そのため、USBメモリにパソコンのデータをバックアップして保存しておいても、いつの間にか壊れてしまっている可能性もあります。
この書き込み回数や寿命は基本的にメーカーから発表されてません(メーカー内ではある程度の目安はあると思います)
USBメモリは書き込み回数、寿命、静電気で壊れてしまう可能性があるため、パソコン引越しの場合は、あくまでもUSBメモリは「引越し前のパソコンのデータを一時的にバックアップするもの」と考えてもらったほうがいいです。
そして、引越し前のパソコンの中を初期化したり処分する前に、必ずDVD-RやBD-Rにバックアップするようにしてください。
今回は、「USBメモリの容量の目安は?パソコン引越しのバックアップにはどれくらいが必要?」をお伝えしました。