マイクロソフトのOS、Windowsには数年に一度の割合で、新しいバージョンがリリースされます。
それぞれのWindowsは永遠にサポートの対象という訳にはいかず、リリースから約5年後にはメインストリームサポート、そして10年後には延長サポートが終了します。
延長サポートが終わった後は、Windowsのセキュリティが弱くなってしまうので、次の新しいWindowsに変更することが推奨されます。
今回は、Windowsのバージョンごとにサポート期限をまとめました。
サポートが終了したWindowsについても、お伝えします。
メインストリームサポートと延長サポートの違い
Windowsに限らず、マイクロソフトの製品にはメインストリームサポートと延長サポートがあります。
この2つの違いがわかるとWindowsのパソコンを買い替えたり、新しいWindowsにアップグレードするときに役立ちます。
ここでは、メインストリームサポートと延長サポートの違いをお伝えします。
メインストリームサポートとは?
メインストリームサポートとは、セキュリティ更新プログラム、修正プログラム、仕様変更、新機能の追加など、該当するWindowsのすべてのサポートが受けられます。
期間は製品がリリースされてから、最低5年間が無償サポートの期限になっています。
延長サポートとは?
延長サポートとは、セキュリティ更新プログラムの提供のみ受けられます。
セキュリティ更新プログラム以外のサポートは有償となります。
延長サポートの期間は、メインストリームサポートが終わってから、5年間(製品がリリースされてから最低10年間)となっています。
Windowsのサポート期限(パソコン向け)
パソコン向けのWindowsのサポート期限一覧表とWindows 10、Windows 8.1のサポート期限についてお伝えします。
Windowsのサポート期限一覧表(パソコン向け)
家庭やオフィスで使われる一般のパソコンに関するWindowsのサポート期限です。
一般リリース日は主に日本語バージョンがリリースされた日となっています。
バージョン | 一般リリース日 | メインストリームサポート終了日 | 延長サポート終了日 |
---|---|---|---|
Windows 11 | 2021年10月5日 | 未定 | 未定 |
Windows 10 | 2015年7月29日 | 2020年10月13日 | 2025年10月14日 |
Windows 8.1 | 2013年10月18日 | 2018年1月9日 | 2023年1月10日 |
Windows 8 | 2012年8月16日 | – | – |
Windows 7 | 2009年9月1日 | 2015年1月13日 | 2020年1月14日 |
Windows Vista | 2006年11月30日 | 2012年4月10日 | 2017年4月11日 |
Windows XP | 2001年10月25日 | 2009年4月14日 | 2014年4月8日 |
Windows Me | 2000年9月23日 | 2003年12月31日 | 2006年7月11日 |
Windows 2000 | 2000年2月18日 | 2005年6月30日 | 2010年7月13日 |
Windows 98 SE | 1999年9月10日 | 2002年6月30日 | 2006年7月11日 |
Windows 98 | 1998年7月25日 | 2002年6月30日 | 2006年7月11日 |
Windows 95 | 1995年11月23日 | 2001年12月31日 | 2001年12月31日 |
※「ブルーはサポートが終了」「オレンジはサポートが終了していない」状態です。
こちらのページにWindows VistaからWindows 8.1までのメインストリームサポートと延長サポートが記載されています。
ご存じですか? OS にはサポート期限があります! (マイクロソフトの公式サイト)
Windows 10のサポート期限
一覧表では、Windows 10の「メインストリームサポートの終了日が2020年10月13日」、「延長サポートの終了日が2025年10月14日」となっていますが、Windows 10は「アップデートして最新の状態に維持すること」が前提となっています。
そのため、「Windows 10は常に最新の状態にアップデートしていないとサポートが受けられない」となりますので、注意してください。
Windows 10のバージョンごとのサポート日につきましては、こちらをご覧ください。
Windows 10 Home and Pro(マイクロソフトの公式サイト)
Windows 10は、最新の状態にアップデートしていれば、2025年10月14日まで延長サポートの対象になっていますので、それまでは安心して使えます。
Windows 8.1のサポート期限
Windows 8.1はWindows 8から無償でアップグレードできました。
そのため、Windows 8のメインストリームサポートと延長サポートはありません。
Windows 10の無償アップグレード期間中にアップグレードされた人も多いと思いますが、現在でもWindows 8.1をお使いの人は、2023年1月10日に延長サポートが終了しますので、それまでにWindows 10またはWindows 11にアップグレードするか、または新しいパソコンを購入しなければ、セキュリティ面で不安な状態になります。
Windows 7のサポート期限
Windows 7の延長サポートはすでに終了しています。
Windows 10の無償アップグレード期間中にアップグレードしていないパソコンは、セキュリティ面がかなり脆弱になっています。
※企業を対象に2023年までWindows 7のサポート期限が延長される措置はあります。
Windows 7のサポート期限についてはこちらのページをご覧ください。
Windows 7のサポートの期限を特例や有料で延長する方法があります。 「Windows 7のサポート期限を2023年まで延長するには?条件や料金も調べました!をお伝えします。」 Windows 7のサポート期限を20 …
サーバー向けのWindowsのサポート期限
一般の人にはあまり馴染みがないと思いますが、Windowsにはサーバー向けバージョンもあります。
ここではサーバー向けのWindowsのサポート期限をお伝えします。
バージョン | リリース日 | メインストリーム サポート終了日 | 延長サポート終了日 |
---|---|---|---|
Windows Server 2019 | 2018年10月2日 | 2024年1月9日 | 2029年1月9日 |
Windows Server 2016 | 2016年9月26日 | 2022年1月11日 | 2027年1月12日 |
Windows Server 2012 R2 | 2013年10月17日 | 2018年10月9日 | 2023年10月10日 |
Windows Server 2012 | 2012年9月5日 | 2018年10月9日 | 2023年10月10日 |
Windows Home Server 2011 | 2011年5月21日 | 2016年4月12日 | – |
Windows Server 2008 R2 | 2009年9月1日 | 2015年1月13日 | 2020年1月14日 |
Windows Server 2008 | 2008年2月5日 | 2015年1月13日 | 2020年1月14日 |
Windows Home Server | 2009年11月24日 | 2013年1月8日 | – |
Windows Server 2003 | 2003年6月25日 | 2010年7月13日 | 2015年7月14日 |
※「ブルーはサポートが終了」「オレンジはサポートが終了していない」状態です。
Windowsのサポートが終了したらどうなる?
Windowsのサポートが終了したあとの状態とサポートが終了しても安心な状態をつくる方法をお伝えします。
サポートが終了するとセキュリティ面が心配
メインストリームサポートが終わり、延長サポートになるとセキュリティ更新プログラムの提供のみが実施されます。
延長サポートが終わり、セキュリティ更新プログラムが提供されなくなると、Windowsが新たに登場したウイルスに感染したり、個人情報の漏洩の被害にあう可能性がぐっと高くなります。
「セキュリティ対策ソフトのウイルスバスターやノートン365がインストールされていれば大丈夫じゃないの?」と思われるかもしれませんが、これらのソフトは「Windowsがセキュリティ更新プログラムを提供されていること」が前提になっています。
セキュリティ更新プログラムの提供されなくなったからといって、すぐにWindowsがウイルスや個人情報漏洩の被害にあうわけではありませんが、使い続けている期間が長いほど、Windowsは危険な状態になります。
サービスが終了したWindows 10のバージョンを使い続けるとどうなりますか?
コンピューターは動作しますが、新しいセキュリティ更新プログラムやその他の品質更新プログラムを受け取ることができなり、セキュリティのリスクやウイルスの被害を受ける可能性が高くなります。
サポートが終了しても安心な状態とは?
Windowsのサポートが終了したにも関わらず、安心して使えるのは「スタンドアロン」だけです。
「スタンドアロン」とは、インターネットに接続せず、複数のパソコンを繋ぐネットワーク(LANなど)にも接続しない状態のことをいいます。
そのため、スタンドアロンの状態では、インターネットやネットワークを通じて、ウイルスなどWindowsを攻撃するデータが入ってきません。
スタンドアロンではないパソコンで使ったことがあるUSBメモリや外付けハードディスクなどの機器に接続すると、それらを経由して知らないうちにウイルスに感染してしまうことがありますので、注意が必要です。
今の時代、インターネットに接続せずにパソコンを使うというのはあまり現実的ではありませんが、このようにWindowsのパソコンを完全に外部から孤立させる状態であれば、サポートが終了しているWindowsでも安心して使うことができます。
今回はWindowsのバージョンごとのメインストリームサポートと延長サポートについてお伝えしました。
Windowsの延長サポートが終了すると「新しいWindowsにアップグレードする」または「新しいWindowsがインストールされているパソコンに買い換える」のどちらかになります。
ただ、サポートが終了してしまったWindowsのパソコンがスタンドアロンにできるなら、引き続き、使うことはできます。